LED照明への交換で節電対策
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響を受け、東京電力は14日より「計画停電」を実施しました。これからも交通機関などを始めとして、電力需要と供給のバランスの調整は続きます。
そこで家庭での消費電力を抑える節電対策として、今からすぐにでも始められるのが、家庭の電力消費で多く使われている照明器具の省エネ化ではないでしょうか。
照明器具での節電ポイントは、明るくなったら玄関先の外灯をすぐ消したり、日中はできるだけ消灯したり、こまめにスイッチを落としたりすることと、もう一つは、消費電力が蛍光灯や白熱灯よりも少ないLED電球などのエコ電球を使用することです。
照明器具の省エネについては、これまで蛍光灯と白熱灯の比較をしてきたわけですが、LED電球の登場によって、今までの電球の概念は完全に変わろうとしています。
なぜなら、LEDは消費電力が極めて少ないことから、家計に優しいのみならず、温室効果ガス(CO2)の削減、そして今回の節電にもつながると脚光を浴びているからです。
ただし、LED電球ってご存知のとおり結構高価です。だから「本当に家計にもやさしいの?」っと疑問に思われる方も多いのではないでしょうか?
右の表をご覧ください。従来の白熱灯とLEDを比較したものです。
まず電球の価格ですが、右表からも分かるように60型の白熱灯なら、昔は80円前後で買えていました。ところが同じ型のLEDを買うとすると価格は、およそ68倍の5,500円にもなります。
ここだけを見ると誰だって「これでほんとに家計にやさしいの?」と言いたくなるのは当然です。
でも…その疑問は、消費電力と電球の寿命から計算すれば、解決するのではないでしょうか。
消費電力は白熱灯が40Wに対してLEDは4.3Wと、約8分の1になっています。
そして驚くべきは、電球の寿命です。電球の寿命というのは「球が切れる」ことです。
白熱灯が約1000時間に対して、LEDは40000時間…およそ40倍長持ちします。
さらに、白熱灯とLEDを40000時間使用した時の、電気代と電球代を東京電力の料金方式、1000Wを1時間使ったときの、消費電力[1kWh]を15円として計算して、金額に換算してみますね。
白熱灯の場合
電気代 15÷1000×40×40000=24000円
電球代 40000÷1000×80=3200円
合計 24000+3200=27200円
LEDの場合
電気代 15÷1000×4.3×40000=2580円
電球代 40000÷140000×5500=5500円
合計 5500+2580=8080円
このように、40000時間と言う長いスパンで考えれば、LEDのほうが、なんと19000円以上もお得になってしまいます。したがって、LED電球は環境にも家計にもやさしく、節電にも大きな役割を果たしてくれる優れものなんです。